BGM
THE COWARDLY BOY AIN’T STAND ALONE at Yebisu The Garden Hall / Calm
風流な話になりますが、僕の幼少の頃過ごした部屋は、季節によっては満月になると月明かりが眩しくて眠れないくらいの位置に窓がありました。
せっかく眠れないのだから、勉強でもすればいいものを・・・。
今の季節、お客さんを見送りに外へ出ると、うちの店からも、満月がよく見えます。
なんだかんだ、一番お世話になっているアルバムかもしれません。disk1③④、disk2⑤は月夜にぴったり。もしかしたら無意識に満月の夜に掛けていたりして。
Label : LASTRUM
Country : JAPAN
Released : 2004
Soundtrack [313] / The Detroit Escalator Company
前回の「KILN」に続いて、アメリカ・ミシガン州からの1枚。こういった比較的近代に形成された街の音楽って、そのルーツが浅い分、どの国の人も、どの年代の人も、すんなり入っていける気がします。
「ジャンルレスな自由さ」
店もそんな風になればと思っています。
いわゆる「デトロイト・テクノ」というほどゴリゴリしていないので、静かな店でかけても違和感はないかと思います。ジャンルレスとはいえ、選択の基準に、「断片的な都市の一風景」という感覚だけは、共通するところかもしれません。
Label : Ferox
Country : USA
Released : 1996
DUSKER / KILN
音楽再生って、理想は録音されたその時代の装置で行うのがベストかと思います。例えば 50”s〜60”s の JAZZ なんかだと、やっぱりアナログレコードで聴くのが一番しっくりくる。
残念ながらアナログレコードの選択を取らなかった当店としては、必然的に CD 登場以降のチョイスが多くなります。そんな中でも、CD ならではの音源というのを探すのも、店の使命かと思う今日この頃です。
LP などのジャケットの迫力にはどうしても劣りがちですが、彼らの一連のアートワークスを見ると、音楽の内容も含め、CD 世代でも表現というのは充分可能なんだなと思わされます。
Label : Ghostly International, Plancha(rerelease)
Country : USA
Released : 2007, 2016(rerelease)
Sputnik : Travelling without moving / V.A.
2000〜2007年に、湘南・辻堂海岸に夏限定でオープンしていた「The Sputnik Beach Cafe」(運営:IDEE)。そのBGMとして使われていたサウンドをセレクトした2枚組CD。時代は経ちますが、いまだに古さを感じさせないその選曲は、こちらも夏限定ではありますが、重宝させて頂いております。
CD1は夏の始まりに、CD2はお盆を超えた夏の終わりに掛けます。特にCD2の ①(Calm)〜 ⑩(Natural Calamity) は、まるで魂をお見送りするかのよう。聖霊様、また来年。
Label : TECHNO FLUX
Country : Japan
Released : 2001
Lower East / Hara Noda
夏といえばジャズですね(笑。
たまに、どこからか、うちを「ジャズ喫茶」と勘違いして来られる方がおられたりします。どこにもそんなこと書いた覚えはないのですが・・・。それでも、「ジャズは掛かってないんですね。」と言うファンの実直な眼差しは、胸に堪えます。もちろんたまには掛けますので、宜しければこれに懲りずにまた次回。が、あれば。
最近の音楽配信サービスなどで、ランダムに流れてくるジャズの中には、僕らがジャズと思う以上にジャズっぽいものが含まれている気がします。ただ、不思議とアーティストの情報が不足気味。もしかすると、AIなどによって作られたりしているのではと勘ぐってしまいます。いえ、むしろAIの作ったジャズを聴いてみたい気もするのですが・・。
Label : Epidemic Sound (Down Load)
Country : Sweden
Released : 2018
Eingya (Remastered) / Helios
以前にも書いたのですが、音楽(に限らず)ジャンルというものに興味がありません。ですが、それではお客さんの方は納得がいかないようで、どうしても「何々が掛かる店」という認識をされたいようです。でも、なかなか捉え処がないご様子で、時々「アンビエントのお店」なんて言われたりすることもあります。そんなの意識したことないのに・・・。今度漁ってみようかな。
どんな領域にも言えることなのかもしれませんが、案外「そのジャンルっぽく演ろうとすると、返ってそれにならない」ということがあるかと思います。「本物」って、実は「本物」を意識していないところから出てくるのかもしれません。
Label : p*dis(original : Type )
Country : USA
Released : 2019(original : 2006)
The Facts and the Dreams / Fragile State
音楽を聴くときに、ネットの音楽配信サービスを全く利用しないという方は、もうほとんどいらっしゃらないと思います。店をやっている僕らも、それは同じ。(いや、そんなことないのかな。)強力なテクノロジーの前には、自分の検索エンジンなど取るに足らないもの。つまらぬ拘りを捨てると、意外な出会いがあるものです。
Sptify のプレイリストに入れておいた、「taxi」や「NOSTALGIA 77」あたりから流れてきたんだと思います。そういえば買っていなかったと、自分の過去の不手際を指摘されているようで、若干「悔しい」感もありますが、CDも徐々に値上がりしているので、もうそんな事を言ってはおられません。有難く購入させて頂きました。
Label : Bar De Lune
Country : France
Released : 2002
Rf / Rf
夏になると、なぜか極々「真っ直ぐ」なジャズが聴きたくなります。これって、やっぱり昔通った「ジャズ喫茶」の影響が大きいのかもしれません。特に、真夏の暑い盛りに、エアコンとアイス珈琲を求めて行った、あの神保町のジャズ喫茶の居心地は、ジャズの音と共に今も体に残っています。
いいですよね。大音響のジャズと、アイス珈琲と、冷えた店内と・・・、そしてうたた寝と。
(この場を借りて深くお詫び申し上げます。御免なさい。)
数々のミュージシャンを陰で支えてきたギタリスト成川正憲(Rokugen Club)と、元レコードショップのバイヤーであり、DJ/コンポーザーFarah のユニット「Rf」。暑苦しくない、シンプルな編成は夏場に最適。それにしても、楽器が出来るって、いつまでもこんな風に歳を重ねていけるんだなあと、つくづく羨ましくなる大人の一枚。
Label : Timeless
Country :UK
Released : 2010
hiraeth ep / idealism
「Lo-fi」ミュージックには、映画やアニメなどの「映像」と親和性が高いものが多いのが特徴です。元々、作業やリラクゼーションなどのBGMを意識して作られたのものなので、至極当然の理由かと思います。
日々BAR で繰り広げられる風景も、物語のワンシーンと捉えれば、BGM的なサウンドは欠かせない要素なのかもしれません。どちらかというと、観客はこちら側(僕側)なのですが。
最近、映画でもアニメでも、刺激の強いストーリーが苦手になってしまいました。歳のせいでしょうね(笑。何も起こらなくていいから、淡々と穏やかなBGMだけで繋いでくれるような映画がないかなあ、と探しています。
Label : idealism (Down Load)
Country :Finland
Released : 2017